BP5レガシィのパワステポンプをリビルト品で交換。新品純正との費用差は?

016

走行中ハンドル操作をすると
「ウオーン」「ウィーン」と異音がする、
「ハンドル操作が重くなった…」

こんな症状が出たら、原因はパワステポンプの故障が考えられます。

パワステポンプ内にはオイルが補充されていて、
オイル漏れが起こると異音がしたりハンドル操作が重くなったりします。

それに漏れたオイルがマフラーなどに触れると、
走行中にボンネットの隙間からモクモクと白い煙が出て周りからガン見され恥ずかしい思いをします…。

そこで、この記事ではすぐに出来る応急処置・リビルト品と新品純正との価格差などを
BP5レガシィツーリングワゴンのパワステポンプ交換の様子も併せてご紹介していきたいと思います。

 

 

パワステの役割

 

昭和の人なら分かるパワステの恩恵!その役割と構造とは?

パワステポンプについて少しでも知識があるだけで
今後役立つ事が多いと思うので簡単にご説明したいと思います。

 

パワーステアリングとは言うまでもなくハンドルを回す力をアシストしてくれる部品です。

クルマはタイヤが地面に接していて車の重量がかかっているため、摩擦が大きく動かすのが大変なんです。

この摩擦でハンドルが重たくなる現象を緩和するために、
エンジンの力や電気モーターの力を使ってアシストする機能がパワーステアリングです。

例えば、電動自転車は漕ぐ力をアシストしてくれますね。
それと似てパワーステアリングはハンドル操作をアシストしてくれる部品って訳です。

今では軽々と片手運転できるのが当たり前になっていますが、
よく考えてみると自動車の重量は約1~2tはあるのでこれはスゴイ事なんです。

重ステと呼ばれる昭和のクルマを運転した事があればご存知かと思いますが、
このパワステポンプがあるか無いかで快適性に大きく違いがでてくるんです。

重ステは両手でないとハンドル操作が重くて大変…。
ハンドルを左右にきる度に体重もかけながら操作するくらい大変です。

手汗をかきやすい人にとってはキツイ思いをします。

でも一体どうやってハンドル操作を軽くしているのでしょう?

 

<構造>

どうやってハンドル操作を軽くしているのかというと、
それは『オイル』によってハンドルを回す力をアシストしています。

オイルと聞くと、エンジンオイルのように潤滑油としてその役割を担っていると想像してしまいがちですが、実際には『油圧』を利用しています。

オイルを押し出す力である『油圧』によってハンドルを軽々と操作できるようになっているのです。

その『油圧』を発生させているのが『パワーステアリングポンプ』です。
油圧式パワーステアリングですね。

つまり、パワステポンプにオイル漏れなどの異常があると油圧がかからなくなり、
ハンドル操作が重くなってきます。

パワーステアリングポンプはファンベルトと呼ばれるベルトを介して
クランクプーリーによって駆動されています。

じゃあクランクプーリーは?と言うとエンジンの動力によって回転しています。

ちょっとややこしくなってきましたが記事の最後で「まとめ」ますね。

 

 

パワステポンプが壊れた時の応急処置

 

今すぐ修理に出したいが出先で無理!といった場合の応急処置は
「オイルを補充する」くらいです。

実際には油圧を主な仕事とするオイルは、『フルード』と呼ばれていますが、
パワステフルードは一昔前にATF(オートマフルード)として使われていたフルードで、
それ以外のフルードを使用するとシール類、ポンプが壊れる事があるので注意しましょう。

ではそのパワステポンプのお値打ちは?

新品純正とリビルト品の価格

今回BP5レガシィツーリングワゴンを例に新品純正とリビルト品の価格を
出してみました。

その前に「どっちを使うべき?」という質問も多いので、そちらからお答えしたいと思います。

パワステポンプの寿命はクルマによって違いがあり過ぎてハッキリとは分かりませんが、
私の経験則では10万キロ近いクルマや10~15年落ちのクルマに多いようです。

ちなみにですが、私のアウトバックは9万キロ到達寸前で、
「ウィーン」と鳴り始めました。

重ステが “過酷” なのを知っていたので即リビルト品で交換…

つまり10万キロ近いクルマや10~15年落ちのクルマになると
「いつ売りに出すか分からないから」という理由でリビルトを選ぶ人がほとんどです。

しかし、リビルトのパワステポンプは安い分それなりの当たりハズレがあるようです。

リビルトのパワステポンプは一応1年保証がついてますが
1年過ぎた頃に2度壊れた方がいました。

これは過去に一度しかなかった稀な事ですが、
そういったリスクもちゃんと頭の隅に入れていればリビルト品でいいと思います。

滅多にすぐ壊れる事もありませんし、
新品純正との価格差もそれだけありますので。

そのパワステポンプの価格は下記の通りです。

 

 

パワーステアリングポンプ価格

 

参考車:BP5 レガシィツーリングワゴン 2.0GTスペックB

新品純正 69,700円(税抜)
リビルト品 13,000円(税抜)

パワステポンプの新品純正とリビルト品の差額は56,700円とかなり差があります。
この差額が多く方がリビルト品を選択する要因となっていると思います。

新品純正は、単純計算してもリビルト品を5つ買えてしまう事になりますね。

2回ともハズレを引いたユーザーも「3度目の正直」で当たりましたが、
1回、2回でリビルトをやめなかったのはこの計算からでしょう。

リビルト品の場合、商品到着後約2週間以内に交換作業をして、
取り外した(故障した)方を送り返すというセオリーがあります。

中古部品を分解し不良部品を交換してまたリサイクル部品として販売するシステムになっています。

交換作業自体は2時間もあれば完成します。

 

 

 

では実際にBP5 レガシィツーリングワゴンで
リビルト品のパワステポンプ交換をご紹介したいと思います。

BP5 レガシィツーリングワゴン リビルト パワステポンプ交換

 

005

車輌
BP5 レガシィツーリングワゴン 2.0GTスペックB
96,643km

作業/時間 2h
持込みパワステポンプ交換(リビルト)

価格(税抜)
交換工賃 12,000円
パワステオイル 650円

パワステポンプ交換(リビルト)
パワステオイルをある程度抜いて、パワステポンプを取り出します。
001

006

取り出したパワステポンプ
011

大概ここから漏れます。
012

漏れ具合を確認してみると
オイル溜まりができるほどのじゃじゃ漏れ
008

パワステオイルが漏れるとよくこうなります。
009

ステーやプーリーなどを移植していきます。
013

014

オイル溜まり、飛び散りをキレイにして
019

パワステポンプを取り付けます。
021

ベルトをかけて
024

ホース取り付け。
こちらも持込み部品。
027

パワステオイルを補充して
028

ハンドルを左右に切ってエアー抜き。
030

031

異音の有無、パワステポンプを最終チェックして
パワステポンプ交換(リビルト)は完成です。

パワステポンプのオイル漏れの場合、
最後にスチーム洗浄をしないとわずかに残ったオイルがマフラーなどに垂れて
ボンネットから白い煙がモックモク出てきます。
臭いも車内に入ってくるので念入りに洗浄します。
054

055

 

 

 

まとめ

 

1.パワーステアリングは、エンジンの動力によってベルトがかかったクランクプーリーが回転し
パワステポンプに圧力が発生してステアリングを軽々と操作できるようにしています。

2.パワステオイルは十分に入っているのに異音がする、そしてしばらく走ると音がなくなるという場合はベルトの滑りが考えられます。
こんな時はベルトの張り具合を確認してみましょう。
(ベルトの張りが強過ぎると壊れやすくなります。)

3. ステアリングを左右ロック状態まで持っていくと、パワステフルードが数秒で触れないほど高温になりますので
10秒以上ロックを保持しないようにしましょう。

4.今回ご紹介したパワステポンプ交換ですが、
症状によっていくつか考えられる故障個所をまとめてみました。

異音「ウオーン」「ウィーン」= オイル不足
振動「ガクガク」「カクカク」= ステアリングジョイントの不具合
異音「キーキー」「キュルキュル」= ベルトの劣化
パワステの戻りが悪い =アライメントまたはサスペンションの不具合
パワステが重い =ポンプ・ゴムホース・シャフトやステアリングコラムの劣化

パワステポンプ交換のお問い合わせはコチラ
(車検証に記載されている車体番号をお知らせいただければスムーズにお見積もりをお作りできます)

 

では、最後までお読み頂きありがとうございました。

 

Follow me!