インプレッサWRX GRB タイミングベルト一式交換

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車輌

H19年式 インプレッサWRX GRB

100,410km

                  

作業

タイミングベルト一式交換

 

作業内容 工賃(税抜) 数量 部品(税抜)
タイミングベルト交換 43,000円 14,800円
アイドラプーリー 2 8,400円
アイドラプーリー 1 2,640円
アイドラプーリーNO.2 1 4,640円
テンショナー 1 12,700円
クランクオイルシール 1 380円
カムオイルシール 4 2,480円
カムOリング 2 560円
カムOリング 2 700円
ウォーターポンプ 1 12,700円
ウォーターポンプガスケット 1 200円
ウォーターポンプシーリング 1 130円
サーモスタット 1 2,160円
ホース 1 490円
ホース 1 450円
ホース 1 430円
ホース 1 360円
ホースクランプ 6 420円
ホースクランプ 2 160円
クーラント 6L 2,700円
エアコンベルト交換 1 6,200円

 

 

GRBのタイベル交換です。
まずは一式交換についてお話したいと思います。

基本的にタイミングベルト交換と言っても、

「ベルトだけ。」というユーザーさんはまずいません。


当店の場合、同業者からの整備依頼も多くいただいております。

「ベルトだけ。」という場合は、

業者さんが販売したクルマのタイミングベルト交換を実施する時くらいです。


アフター面で言えば安全とは言えません。


販売店は、

予算がどうとか利益率がどうとかでベルトのみの交換としているようです。

つまり、クルマを買ったお客さんのアフターより目先の利益を確保という訳です。


これが悪いと言ってるのではありません。

実際、中古車は安く売りなどして少しでも条件を良くしないと

ただの中古車販売店って売れないんです。


勿論、私共自信“もどかしさ”はあります。

ユーザーさんにとっては、いくらのクルマだろうと命に関わるうえ税金が発生する財産です。


「だったらハッキリ断ればいいじゃん。」

と、あなたはお思いかもしれませんが、

私の仕事は、先方の依頼を確実にこなす事であり指導する立場にありません。


ただ、当店にご来店のお客様には必ずこの一式交換をご提案しております。


じゃあ何で一式交換を勧めているかですが、

タイミングベルトは、状態を目視できる位置にありません。


なので路上で簡単に修理できるものではないんです。

色々な部品を外していかなければタイミングベルトとご対面できません。


そこにはオーバーヒートを起こさないためにクーラント(冷却水)を循環させる役割を担う
ウォーターポンプや適切な温度を維持するためのサーモスタットなどが一緒に隠れています。

いずれも将来的に故障する可能性がある部品です。


勘のいい方ならお気づきだと思いますが、

あれこれ部品を外すという工程がまったく同じなら、

クルマを預ける手間や再度工賃を払うコストを考えると一緒に交換した方が

手間は減るしお得かつ安全も確保できるという訳です。


今回のセット内容は、

アイドラプーリー

テンショナー

クランクオイルシール

カムオイルシール

カムOリング

ウォーターポンプ&ガスケット&シーリング

サーモスタット

ホース類

です。


当店の場合、各部品の(クーラントのサブタンクなど)清浄も行いますので

朝から作業すると夕方の暗くなる頃までかかります。

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クルマに詳しい方は

「時間かかり過ぎじゃない?」

と思われる方もいるかもしれませんが、うちは思っている以上に丁寧です。


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年余りスバル車の整備をして来ましたが、

下積みが元々ディーラーでしたので丁寧が身についてしまっているのです。


タイミングベルト交換は高いイメージがありますが、

実際は半分以上が部品代です。

今回のGRBで言えば部品代で73,700円(税抜)

工賃が43,000円(税抜)でした。


インプレッサ乗りは20万キロ走る方も多いので2度交換する人もいらっしゃいますが、

一般的には、10万キロに1度なので頻度で言えば1台の車に1回が平均だと思います。


「そろそろ10万キロなんだよなぁ。」なんて場合は、

先方がどんな提案をしてくるかよく聞いておきましょう。


間違ってもベルトだけで平気だよ。」なんておさぼりしようとする

ところには出さない事をオススメします。


長文となりましたが一式交換についてお話は以上です。

それでは、作業の方をご紹介していきたいと思います。



タイミングベルト一式交換


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まずラジエター液を抜いて、

ファン・ラジエターを外していきます。

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横長の黒いカバーが見えてきました。

この中にタイミングベルトが隠れています。

A/Cベルトなどを取り出しカバー中央にあるクランクプーリーを外して

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カバーを開けるとタイミングベルトに出会えます。
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ベルトが張った状態を取り忘れました。。

ごめんなさい。

なのでGDAを参考画像にしてください。
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テンショナー・アイドラプーリーを外し
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タイミングベルトを取り出します。

新品スバル純正のタイベルと並べると
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色として劣化は見られますが、ベルト自体に損傷は見当たりません。

でも、“いつ切れるか分からない”のが恐い。

カムプーリーを外し清浄とOリング交換をします。
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次にウォーターポンプを外します。
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右側の画像にサーモスタットが付いています。
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取り外しはここまで。ここから先は取付けとなります。


逆送りと思ってご覧になってください。

先ほど外したカムプーリー取り付け位置のオイルシールを交換します。

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次にウォーターポンプ

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テンショナー・アイドラプーリー・カムプーリーを取り付けます。

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ここで新品のスバル純正タイミングベルトをかけていきます。
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セット位置を合わせます。
ここがズレているとエンジンをかけてもずっとかぶってエンストしそうな
症状でアイドリングが安定しません。
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 見えない部分は手鏡などを使ってチェックします。

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 リフトアップして下から覗くとこんな感じです。

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ここまで終わったら黒いカバーを付けて、

ラジエター・ファンなどを組んでいきます。

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最後にA/Cベルトなどをかけて、

ラジエター液(冷却水)を補充していきます。

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ラジエター液(冷却水)を補充が終われば

GRBタイミングベルト一式交換は完了です。

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タイミングベルトの難点は先ほども申し上げました通り、
色々な部品を外していかなければタイミングベルトとご対面できないどころか、
切れる前兆(予兆)がありません。

ベルトが切れたら、吸気と排気ができずエンストを起こし、
ベルトを交換しなければ2度とエンジンはかかりません。

 

見えない、いつ切れるか分からない、切れたらエンストし路上で直せない。

だから10万キロを目安に交換を推奨されているって訳です。

 

不安な方は早めに交換を考慮しましょうね。

 

ここまで、お読みいただきありがとうございました。

 

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